2017-12-31 Sun
「午後入試」がもっとも多く設定されているのは、東京・神奈川の入試解禁日の2/1ですが、
1月入試を実施する埼玉・千葉でもpmの文字が
年々目立つようになっています。
「他校との日程重複を避ける」としても、
入試日程はカレンダー以上はなく、しかも受験生心理でいえば、
早く受験して合否を早くはっきりさせたい、と来ています。
埼玉の中学入試解禁日の1/10も午後入試が年々増えてきました。
ざっと偏差値表で見ていくと、
星野学園(理数)、西武学園文理(特選特待)、城北埼玉(特待)、
城西川越(特待)、浦和実業学園(特待)、埼玉栄、昌平、
開智未来、西武台新座、東京農大第三、春日部共栄、大妻嵐山…
あらためて数えたことがなかったので、その多さにちょっと驚きました。
1/10午後入試ですから、1/10午前に第一志望校を設定している
受験生狙いなのでしょうが、1/10午前に入試を設定していて、
午後入試を行わない学校といえば、栄東、開智、大宮開成…
ほんのわずかです。
ということは、この3校、とりわけ1/10に最初の2校を受験する層を
ターゲットに午後入試を設定していることがわかります。
午後入試でも上位クラスとか特待などの付加価値のある合格をもらえれば、
誰でも悪い気持ちはしません。
おまけに同じ学校でも上位クラス入試、特待入試で高めの偏差値が設定されて
いれば、格好のお試し受験コースということも言えます。
ただこれらの学校の「募集作戦」がかなり露骨だな、
という印象を受けます。
確かに都内では午後入試で上位受験生を集めることをきっかけに進路実績を
伸ばしている学校もありますが、埼玉では同じパターンで成功しているケースは
見当たらないからです。
もし仮に1/10PM入試合格者のうち、わずかな入学者でもしっかり伸ばして、
大学合格実績につなげている、という事実があるのかもしれませんが、
あったとしてもそれは表面化しません。キタシロ的にはそれこそ、
中学受験時の偏差値が高いから、難関大学にも合格するという短絡では、
その学校が生徒を伸ばしているとはいえません。
一般クラス・普通クラスでも、一定以上の意欲のある生徒で結果が出てこない以上、
実は期待できないのでは?と思うからです。
2017年入試では前記の1/10午前入試校3校の実受験者数を100とすると、
リストアップした1/10午後入試校12校の合計受験者数は35前後。
そして1校を除いてすべて1倍台の低倍率入試。
除いた1校もスライド合格分を加えると1.4倍を切る数字。
もし仮に埼玉県内の中高一貫に進みたい、1日も早く入試を終えたい、
にしても、午後入試受験比率は案外高い気がします。
これはもしかしたら塾の誘導かもしれませんね。
まずは進路実績で健闘して、受験生の注目を集める、という手順が
いかに実現しがたいか、ということなのだと思います。
リストの12校の実際1/10午後入試に集めている人数を確認してみると
埼玉の私立中高一貫の低調も理解できる、そんな数字でした。
果たして2018年度入試はこの傾向が続くかどうか。
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