2017-09-25 Mon
さてと。一回で済まなさそう、ですね(笑)
本ブログで(男子校の)現役進学率を扱うのは
これが初めてではないわけですが、
現役進学率というものは、学校のカラーとでもいうか、
進路実績ほどには大きく変動しないものなので、
多くの場合、7年ぐらいの平均値を出して終わり、
というスタイルできました。
70%台の学校から40%台の学校まで、平均値で差がある
わけですから、それ以上の細かな分析には
必要を感じていませんでした。
その考えは変わりません。
ただ、こうして「推移」というカタチで表にしてみると、
違った側面も見えてくるような気がします。
まずは、いちばん数字が高い早稲田。
この学校はご存知のように半数が早稲田大への内部進学です。
しかしながら、残る半数は外部受験、そして早稲田大にも一般受験で
多数合格します。
そうした半数の内部進学者(現役進学率100%)を除いた外部受験生の
現役進学率は70%近い数字になります。
まさにこれこそが多数が現役進学する校内のムードだと思うわけです。
こうした校内のムードとして着目したいのは以下の5校。
巣鴨、武蔵、桐朋。そして数字をコンスタントに公表しない開成と麻布です。
これらを東大合格者が多いから、難関国公立大合格者が多いから、
いたしかたない、と単純に思うかどうか。
そういうのであれば、直近7年間で一度しか70%を割っていない
聖光学院のパフォーマンスをどう評価すればいいでしょうか。
かつて50%そこそこだった現役進学率をジリジリ上げているように
見えるのは本郷や海城も実力をつけているように思いますが、
公表している平均値が50%に届かない3校は、在学中は大学受験よりも
大切なことを優先しているから、ということで志望校に据える側も
納得しているのならそれはかまいません。
知らずに入学した、という事態だけはくれぐれも避けていただきたい。
開成の場合、編集部時代、この現役進学者数についてただの一度も
回答をもらった記憶がありません。ただ、この進路実績であれば、
高かろうはずがありません。とあるソースによれば、
2017年の現役進学率は50%だそうですから、進路実績の割に
さすが開成、優秀と言っておきたいと思います。
もう1校、数字が並ばない麻布。この学校は2007~2014年の8年間のみ、
データがありますが、2008~2014の平均値を算出すると、
何と37.6%で巣鴨よりもさらに下です。
この中の最高が40.7%(2014年)、最低は33.6%(2011年)です。
麻布の中高一貫教育は唯一無二のものであり、現役進学率といったような
陳腐な数字は眼中にない。そこまで信奉しているのなら、
素晴らしいと思います。
大学合格実績の伸長を論じるような学校とはステージが違う…。
まあ、そんな考え方も中学受験の一端ではないかと思います。
もちろん女子校でもそれなりの現役進学率の差がありますが、
首都圏男子校のこの独特の価値観は何年見ていても
不思議に思えるキタシロです。
表組再掲↓

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