2017-09-21 Thu
進路実績はその学校の校風をあらわす。これは難関大学にどれだけの合格者を出しているか、
だけの問題ではありません。
難関大学を目指す「理由」と、合格までの「過程」も
学校によってさまざまです。
すべての受験生が大学に現役合格できれば
いうことはありませんが、難関大学になればなるほど、
志望者数と募集定員は釣りあいませんから、
100%の現役合格はありえない話です。
当然のように「難関大学」は合格者数よりも不合格者数のほうが多いのです。
「難関」ですからね。
早慶上智やMARCHでは、他の大学(学部)へ流れるケースを考えて
募集定員以上に合格者を出しますが、それでも不合格者のほうが多いのです。
さて、受験生が難関大学を含めて、さまざまな大学を受験した結果、
その学校の現役進学率は90%だったり、40%だったりします。
現役進学率が低い学校ほど、高望みであり、志望する大学に対して、
相対的に合格力が低いことになります。
現役進学率が高い学校はその逆が言えるというわけです。
結果的には、手堅く実力相応の?大学に進学しているということです。
そうはいっても程度問題です。
一般的に現役進学率は男子校<共学校<女子校となっています。
男子は浪人しても第一志望を貫くべきだが、女子はそうするわけには
いかない。現実路線でいくべきだ。いまだにそんな風潮は根強いようです。
はっきりいってナンセンスだと思います。時代遅れの発想とまで言ったら
言い過ぎでしょうか。
志の高い男子校と言えども、「少しは」現役進学を意識したほうがよいのではと思います。
いっぽうで、女子校だからといって現役進学至上主義では生徒の可能性を狭めている、
そんな気がするわけです。
入試の人気が下降気味で、進路実績も停滞し、それでも理想を高く持つのが
本校の校風である。そんな男子校がいまだに存在しています。
キタシロとしては現役進学率が5割を切っている学校では、進路指導は
なきに等しいと思います。
ここ数年、かつての人気男子校でも、
募集の勢いに陰りが出始めた学校が何校かありましたから、
さすがにもう少し現役進学率を改善してくるだろう、
そう思っていましたが、そうでもないようです。
もしかしたら高望みというよりは、単なる実力不足、かもしれません。
男子と女子で育て方が違う。大学受験だけのためだけに中高6年間を
過ごすわけではない。それも正論でしょう。
創立○年の私立の伝統もあるのかもしれませんが、
男子は中高6年間に現役進学よりも大事なことがたくさんある、という主張に
納得できる保護者はいったいどれぐらいいるのでしょうか。
問題の本質は実は現役進学率の低さではなく、
浪人したことで、現役時に手が届かなかった志望大学へ合格する力が
その後の1年間で、なかなかつかないことにあります。
もし中高6年間で身につけた確たる価値観や精神力が糧になるのなら、
強気で受験して現役進学率が低下した翌年に、学校の進路実績が
そのぶん回復しなければ、理屈に合いません。
志を高く持ち、実力的に無理な大学を目指すのが校風で、
どの大学を進路に選ぶかは生徒の自主性にまかせ、
そして合格に必要な力をどう身につければよいか、については
学校はフォローせず、ときに
「過年度生の合格大学は正確なデータが集まらない」
などとアンケートに答える。
まずは進路実績7年間推移の△▼を個別に分析する前に、
いま一度、男子校の「現役進学率(の推移)」について紹介しようと
思います。
現役進学率が5割を切っても、そのチャレンジ精神こそが校風。
浪人して早慶、MARCHでも、努力した課程がだいじ…。
うーん、中学受験の時点でそこまで見通して、
過ごしてきたのであれば外野から何も言いません。
■学校別・最新進路実績推移の一覧・リンク集はこちらから↓
【最新2010-2016】学校別・進路実績7年間推移グラフ・リンク一覧
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最新の2010-2016難関大合格実績推移TOP100ランキング記事はこちら(有料コンテンツ)
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