2017-09-07 Thu
昨日の学校の話、続きです。学校経営上、各学年の人数を安定させることは重要なのだと
思います。
この学校はあくまで一見ですが、中学、学年120名計360名。
高校学年180名計540名といった規模です。
高校募集は60~70名。開校10年を経て、
内進生:高入生は2:1のバランスで
落ち着いた、ということかもしれません。
想定した学校規模と、目指す進学レベルを
調整しながらここまで進んできたのでしょう。
中学募集要項上の定員は
2008年は50名、2011年、2014年は90名でしたが、
2017年は130名と拡大傾向です。
2011年以降、2015年を除けば中1の入学者数は
常に120名以上ですから、要項上も募集枠を拡大する必要が
あったともいえます。
ところが入試の実施状況を見ると、
またまた気になる点があります。
第一志望者が極端に少ないのです。
2/1AMの一次入試受験者数がわずかに40名。
総受験者数の3.1%なのです。
希望者が多いのは特待選抜入試。3回行い、259名。
合格レベルはS、A、Bと3段階あるにせよ、競争倍率は1倍台前半。
そしてもっとも希望者を集めるのが、これも3回のチャンスがある、
公立一貫対応入試。2/3の公立一貫の学力検査日程をはずして、
2/1、2/2、2/4の各午前に設定されており、
2017年は3回計で949名を集めました。
なんとこの入試も競争倍率は1倍台前半。
全日程を合計すると、
130名の募集定員に、合格者は1015名。
これでは歩留まりを読む作業も気が遠くなります。
学校サイトを読んで少々驚きましたが、
※入試回が多いため募集人員が少なく表示されています。
絶対評価入試となっていますので詳細は説明会でご確認ください。
とあります。
まさか定員20名に合格者340名とは、いくら午後入試でも
想像しないでしょうから。
いずれにせよ、全受験者数の74.5%が公立一貫対応入試の受験生で
合格者数の割合も同程度です。
首都圏模試で結果偏差値を見ておくと、
特待選抜入試が58ないし59(80%偏差値)、2/1午前入試が49と
なっていますが、700名以上受験者がいた公立一貫対応入試は
結果偏差値が算出されていません。
倍率1倍台前半で偏差値が算出されるのも不思議と言えば不思議ですが。
もし併設高校への進学希望者が、他の私立よりも少ないとすれば、
さまざまな観点からの不本意入学比率が高くなってもやむなし、
と想像します。
また難関中学になればなるほど、SAPIX出身者の比率が高まるのが
常ですが、この学校の場合は塾別合格者数ベースで、ena、栄光ゼミナールが
50%近くを占めます。学校としては都立中志望者の併願校として生きていくと
割り切った結果です。
SAPIXからは2017年合格者は21名で全体の2%前後。
それでも、一定の高校募集は必要という結論に至ったと
いうことでしょう。
さて、ここまでくわしく書けば、もう学校名は書かなくても
おわかりですね。中野区にあるあの学校です。
進路実績…1期生の初速に比べて、加速がいまいちと
書いてしまいましたが、都立中の最後尾の学校を1校でも
追い抜けたら、さすが私立!ということになると
思えば、そこまでハードルは高くないでしょうか。
ただ手元の2011-2017平均データで都立校の最後尾は
都立富士で、それでももう7、8校私立を追い抜かないと
届きません。
さて、高入生は補完してくれるでしょうか。
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