2017-08-29 Tue
例によって、順序を追って説明しようとして、結論?までが長くなってしまいました。
学校が大きな改革、大きな決断をしようとすると、
必要以上に力が入るものです。
どちらかというよ自然体で改善を続けている学校に比べて、
どうしても無理をしている印象が強くなります。
生徒個人個人で見た場合、学校が合わなかった…という嘆きにも
つながるわけですが、こうして初速を出そうと意気込んでいる学校では
なくても、「学校が合わない」現象は起こりますから、急伸校のリスクを
ことさらに大げさに語るべきではないと思います。
さて、
2012年に中学を新設スタートの八王子学園八王子。
2014年に男子校から共学化。中学共学スタートの安田学園。
2015年に女子校から共学化。「校名変更」で高校募集なしの開智日本橋学園。
同じく2015年に女子校から共学化。「校名変更」で高校募集を途中で停止した
三田国際学園。
すでに書きましたが、共学進学校がまだ結果が出ていない状況で4校が
並行して募集を続け、5000名に迫る「延べ」受験者数を集めている状況は
過去に例がないと思われます。
過去に例がない先物買いの状況といえるでしょう。
東京の中学募集校の5%、共学募集校の12%の受験生が
このわずか4校に集まっているということになります。
通常であれば、中高一貫1期生の実績を確認した受験生が
動くのは募集開始の7年後。
学校としてはこの期間が勝負であり、少なくとも最初の7年間は
進路実績が伸び続ける、もしくは初速で稼いでも、そのままを
しっかりキープする、そういう展開を予想します。
ところが、2017年の結果偏差値を見て、「むむむ?」と
なったわけです。
八王子学園八王子が最高55=2/1PM東大医進(前年比+1)…ほかは結果偏差値算出されず
安田学園が最高63=2/1先進特待(前年比+6)、最低47=一般2/3(前年比-2)
開智日本橋学園が最高60=2/1PM特待生選考(前年比+7)、最低51=2/1適正検査型(前年比+5)
三田国際学園が最高64=2/4インター(前年比+5)・最低59=2/1本科(前年比+5)
※すべて数値は首都圏模試センター
1期生の実績まで時間がある学校ほど、
先物買いが激しくなっています。
そして最高と最低の幅にも注目です。
もちろんこれは現在の校内の「進行状況」が
伝わって人気にも差が出始めたとも言えるのですが、
最初の結果まで時間がある学校ほど、
先物買いが過熱しているということも言えるわけです。
なぜこのような現象が起こっているのか?
もちろん、学校の教育内容が保護者に支持された
結果なのかもしれませんが、
入試結果と見比べて
これ偏差値がコントロールされてませんか?
と直感したということです。
もちろん半信半疑です。
ただ言えるのは偏差値が出るように
入試を実施したほうが、上位生の関心を
ひきやすい、ということでしょう。
心配なのはその効果が出過ぎた場合。
このブログもどの学校の話を書いたかで
PVが激しく上下します。
常に人気校にしか興味がない、急伸校フォロワーが
中学受験界には多数潜在しています。
ひとにぎりの東大○名合格よりも、
平均値としての実績はどうなのか、に
注意をはらうべきだと思いますが
わが子はきっとその「ひとにぎり」と思いたい
のかもしれません。
どの学校も初年度から高い確率で
「東大合格」を出すでしょう。
場合によっては複数名出すかもしれません。
ただしデータが物語るのは、
共学化中高一貫1期生の難関大合格比率が
国公立大10%、早慶上智20%を共に越え、
なおかつ最新実績で1期生実績を上回っている
学校は過去にありません。
以前ここで紹介したように、
初速の出過ぎ、無理しすぎ?で
息が続かなかった例も少なくないのです。
さあ、どこまで期待するか、です。
先物買いの感想はほぼもれなく、
あの偏差値で、その実績?ということですからね。
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