2017-08-08 Tue
分割したクラス、コースに「東大」という冠をつけることで東大もしくはそれに準じる難関大学に合格できるのか。
高いモチベーションを持つ受験生を集められるのか。
結果が伴えば狙い通りであり、伴わなければ看板倒れ、と
それだけの話で、これはあくまで学校次第でしょう。
例をとった埼玉・共学校2校の違いは
栄東の「東大クラス」は中学入試でのネーミングで、
西武文理の「エリート選抜・東大クラス」は高校募集時のネーミング
であるということです。
さて、もう一校募集名称に「東大」というネーミングがある学校が
あります。
この学校は、中学募集で「スーパー特進・東大選抜(セレクト)」
という名称で募集を行っています。
2017年入試の結果は
2回合計・男女合計で受験者数394名・合格121名。
募集定員は35名でした。
ただし、この募集の開始初年度は2012年で
1期生の卒業は2018年ですから、まだ結果が出ていません。
その学校名は東京の共学校・淑徳です。
一貫生・高入生では高入生の比率が高い学校で、
難関大合格実績の近7年平均値ではTOP100まで
あとひと息といったところでしょうか。
この「スーパー特進・東大選抜(セレクト)」は高入生と
混合しないようなので、ここから東大合格実績が出れば、
その次の2019年入試で一層注目されることになるかもしれません。
淑徳は2012年までは一貫生・高入生別実績を公表しておらず、
2013~2015年の状況を見ても、一貫生が徐々に高入生に
追いついてきた状況ですから、地力を増してきた印象もあります。
2011~2017年の7年間推移では国公立大・早慶上智・MARCHの
順位が2↑=2↑=3↑。
とはいえ高校進学時の競争はしっかり設定されているようで、
中学入学時にスーパー特進で入学しても、高1時点で一貫生の
スーパー特進は1クラスに絞られます。スーパー特進は
6年間保証されるわけではありません。
2011年入学のスーパー特進生は2013年の中3在籍111名でしたが、
2014年高1では40名に絞られています。
2012年からはスーパー特進・特進の2ラインは、
スーパー特進・東大選抜とスーパー特進の2ラインに入れ替わりましたが、
2012年入学のスーパー特進生は2014年の中3在籍180名で、
2015年高1では45名に絞られています。
視点を変えるなら、2018年卒業予定の
スーパー特進・東大選抜1期生が期待を集めると同時に、次位の
スーパー特進に残れなかった一貫生がどれだけ実績を確保できるかが
焦点になることでしょう。
ほんとうに注目すべきはボリュームゾーンの実績、
最上位クラス、上位クラス以外でも一定の数字が残せるかどうか。
ここで東京都市大等々力の正直な?クラス別実績公表を
つい思い出してしまいますが、
果たして淑徳は、どの程度クラス格差を詰めることが
できているのでしょうか。
全体を巧みにマネージメントしないと同じ一貫生の中で
勝ち負けが発生してしまうような気がしてなりません。
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