2017-07-31 Mon
そういえば以前お会いした人気進学校の広報部長の先生が雑談の中でこう言っていました。
「(学校が)その気になれば、進路実績は作れる」と。
もちろんその学校がある程度のレベルでないといけないとは
思いますが…。
聞くところによるとその先生、前任の私立校でも広報を担当して
いたようで、確かにその学校は90年代に実績急伸した
学校でした。
まあ言外には「学校がプロデュースした実績はまだまだホンモノ
とは言えない」という意味合いが込められていたようにも
思います。
残念ながらその90年代の急伸校の実績はすっかり停滞し、
現在は1都3県のTOP50からはかなり遠いポジションに位置して
います。当時は東大合格の目標30名!と説明会でも勢いがありましたが、
現在は1桁。TOP50からかなり遠いポジションでこの東大合格者数は
多い部類ですから、校内の進学力のバラツキが拡大しているのかも
しれません。
この学校も近年コース別募集を導入しています。
こうして進学へのモチベーションを維持するために、
成績別クラス編成を導入し、上位クラスの成績不振者に
一般クラスとの入れ替えを示唆して競争意識を煽る手法が増えているようです。
当然、上位クラスからは難関大合格の結果が出るでしょうが、
当ブログの手法のように合格者÷卒業者数で評価しようとすると
そのタイプの学校は全体として上昇機運が感じられるとは言えません。
一部の生徒だけが頑張っていると言ったら言い過ぎでしょうけど。
世間が出口の進路実績を評価することで、入試という入り口で上位生が
その学校に関心を持つ、という循環はなかなかに不変なものですから、
ステップアップしようと学校が必死なのは理解しますが、
中高6年間の間ずっと成績別クラス編成に晒されるとすれば、
高校入試に追われない中高一貫を選んだはずのに想定外な環境と
言わざるを得ません。
地方に比べ首都圏では少子化の影響は最小限なのだと思います。
ただ私立中高の生き残りをかけたバトルは徐々に激しさを増しています。
中高一貫の6年間で人はなぜ学ぶのか、何を学ぶのかの根本を
しっかり植え付けてくれる一貫校が減っているのだとしたら、
悲しいことです。
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