2017-06-18 Sun
高校の進路実績は自校サイトで公表されるだけでなく、塾関係者その他の膨大なアンケート調査の対象になります。
進学校であればあるほど、学校関係者もその結果に
無頓着でいるわけにはいきません。
もちろん実績が上昇しているぶんには
合格者数をまとめる作業にも力が入りますが、
進路実績は年度によって出来不出来があり、
変動が大きい性質のものです。
東大合格者〇名!
という数字はわかりやすいモノサシであるかのように
思えますが、多くの場合、これは一部の成績上位者の
残した結果です。その学校の中位クラスが
どんな進路を選んでいるかに着目すべきだと思います。
「進路実績7年間推移」において、
2017年春の難関私大実績が7年間のうち、最低実績かつ
2年連続実績ダウン。
そんな学校のうちのひとつ、東京の共学校、
穎明館の推移を見てみます。
国公立大の自己ベストは2007年の38.0%。
2017年春は17.2%。
早慶上智のベストは2013年の96.5%。
2017年春は39.4%。
MARCHのベストは2013年の122.8%。
2017年春は73.9%。
いずれも大幅なダウンになります。
学年規模は180名前後で決して大規模な学校とは
言えませんから、学年によるムラも大きい可能性は
ありますが、それにしても落ち込みが大きすぎるように
見えます。
受験者数の推移を見ていくと、そこそこ安定していて
格別募集が不調のようにも見えませんが、
首都圏模試センターの偏差値では、1次入試・2次入試の
合格ラインが大きく下降。
東京の共学進学校トップ3のポジションも危うくなっています。
進路実績が急伸した広尾学園と比較すると、
すでに80%偏差値のラインは大きく10以上も開いてしまいました。
逆転の発想をして、この偏差値でこの実績の学校に入れる!
と見る受験生もいるため、受験者数が下げ止まっている
可能性もありますが、これはあまりに楽観的な見通しです。
入試の時点で易しくなると、進路実績を維持するのは余計に
困難になります。
2016年春実績で過去10年で最低の現役進学率を記録した穎明館、
翌年はそのプラスの反動(過年度生実績が上乗せされる)を予想しました。
しかし、その兆候は見られませんでした。
高尾山に近いロケーションも確かに
不利な通学条件かもしれませんが、
多摩地区の都立中高一貫校開校の影響も無視できないように
思います。
■学校別・最新進路実績推移の一覧・リンク集はこちらから↓
【最新2010-2016】学校別・進路実績7年間推移グラフ・リンク一覧
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