2017-03-25 Sat
きょうはスライド合格(まわし合格)の実際について紹介してみましょう。2017年入試の実例です。
学校としては偏差値を上げたい、受験生としては合格したい、
このジレンマを解決?するのがこういった複線募集です。
とりあえず、今回は3校を例にとってみました。

まず東京都市大等々力(共学校)です。
2月1日午後に行われるS特選入試の倍率は一見2.5倍ですが、
S特選クラス合格以外に、特選クラス合格、特進クラス合格を
発表しているので、2月1日午後入試全体の合格者数は175名という
ことになります。
こういうシステムを組んでおくとS特選の難易度は下げずに、合格者を
多くとることができます。
ちなみに前日紹介しましたが、この2月1日午後S特選の偏差値は63。
同日午前に行われる特選特進入試の偏差値は57です。
続いて同じく共学校の安田学園。
2月1日午前に行われる先進特待入試は倍率が4.2倍。
ただし、一般合格者も発表しますから、受験者384名に対して、
不合格者は159名で総合的な倍率は1.7倍となっています。
最初から一般入試を受けた場合の倍率とほぼ変わりません。
一般合格しておけば、先進特待入試が1日午後、2日午後にも
設けられていますから再挑戦も可能なわけです。
1日午前入試の偏差値の差は先進特待が57、一般が48となっています。
最後に男子校の東京都市大付属。
1日午後入試のケースを見ます。
この学校の場合はⅠ類、Ⅱ類と複数ラインの募集で、相互に
スライド合格者を発表しています。
Ⅱ類のほうがやや上位で倍率は3.0倍。
ですが、Ⅰ類合格者も同時に発表していて、受験者492名に対し、
不合格者は116名。総合的な倍率は1.3倍になります。
Ⅰ類入試は2.3倍で、合格者にはⅡ類合格も含みますが、
こうして微妙に合格ラインに差をつけることで、
学校としては偏差値は下げずに
一定の合格率をキープできるという仕組みです。
こうした複線化入試は学校、受験生ともにメリットがあるように
考え抜かれたもののように感じます。
そもそもの受験者の母数のない学校では成立しませんが、
ある程度の勢いを維持すると言う意味では効果的で、
これが最新トレンドのような気がしています。
しかし、何度も繰り返しますが
それで6年後に結果が出るかどうか、が肝心です。
入試形式の問題だけではないということです。
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