2017-02-13 Mon
公立中高一貫校の適性検査問題と私立難関中学の入試問題は
かなり質・内容が異なることはよく知られているところです。
私立中の入試問題には知識を問うものばかりでなく、
思考力を必要とするものも少なからずありますが、
基本的に教科ごとの出題であり、
公立中高一貫校の適性検査とはまず出題形式が
違うわけです。
にもかかわらず、これを偏差値という難易度のモノサシで
同列に測ることには無理があります。
そもそもその会場テストが適性検査型ではないからです。
たとえば第一志望が都立の中高一貫校とします。
ほかは受けません。
イッパツ勝負。
そういう受検生もいることでしょう。
当然不合格のリスクはあります。
というか不合格の受検生のほうが多い。
そこで私立中も併願するという発想が生まれます。
都立中受検生の側からのはっきりしたデータは
ありませんが3~5割の都立中志望生は
私立中も受けているようです。
はたしてどう受けているのでしょうか。
第一志望の都立から
合格をもらえなかった場合、
併願校である私立中への進学をどうとらえるのでしょうか。
中学受験(受検)を志したからには、
地元の公立中だけには進学しない、という決断もあるでしょう。
ただ往々にして都立中受検生は私立中学の情報に詳しくない
ように思います。
現実としては私立中の選択肢はあまりに多すぎます。
この場合、一般的な会場テストの偏差値で、
相応の私立を見つけようとするとどうなるでしょうか。
ただでさえ都立中の80%偏差値は上昇傾向です。
首都圏模試で小石川は男子68(80%偏差値)と
なっていますが、裏を読めば66でも3~4割が不合格に
なっているという意味です。
そのいっぽうでは60未満でも合格者は珍しくないと
言えます。
都立中の合格ゾーンは
それだけ幅広い分布になっているのが現実です。
さらに都内では多くの学校が公立中高一貫志望者を対象にした
適性検査型入試を実施しています。
これらの入試は2月3日の都立中本番への練習台として
2月1日、2日に実施され、相当数の受検生が
利用しています。こちらは合格へのハードルが比較的
低い入試になっているわけです。
つまり、都立中第一志望者の私立併願とひとくちに言っても、
受験をどう考えているかによって、
導かれる結果は大きく違ってくるということです。
結局、都立の応募者減少は難易度うんぬんというよりは、
都立中合格と私立上位校合格の二兎を追うことの
困難さが浸透してきた結果のような気がします。
二兎追うよりも、しっかり対策しさえすれば、
中堅以上の合格確率はかなり高い、のが現況だから
ではないでしょうか。
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