2017-01-18 Wed
スライド合格という用語は必ずしも一般的ではないようです。ことばから受ける印象が悪いのでしょうか。
一部では回し合格とも呼ばれているようです。
なんかこちらも好感は持てませんが。
受験生の立場からすれば合格がほしい。
学校からすればレベルを確保したい。
まあ利害が一致しているといったところです。
それにしても、ここまで中学入試にじわじわ浸透してくるとは
思いませんでした。
2017年の中学入試でおそらく日本一受験生を集めるであろう、
埼玉県の栄東の入試に例をとって少し深堀り
してみましょう。
すべて全体をしっかり俯瞰しないといけないとは思いますが、
1月10日のA日程入試に限って言うのであれば、
募集定員は「難関大クラス」120名。「東大クラス」20名。
合格者数は「難関大クラス」2324名。「東大クラス」1997名。
栄東を第一志望としている生徒が3%台と「読む」わけですから、
すごいことです。
額面通りに受け取れば、定員の30倍合格者を発表することで
レベルが維持される。偏差値も維持される。
栄東はデータをしっかり公表する学校で、ことしの合格最低点も
すでに公表されていますが、300点満点中、
「難関大クラス」150点。「東大クラス」183点。
A日程全体の「受験者」平均点が169.4点とのことですから、
非常に興味深い入試です。
5846名の受験生すべてのその後の結果がわかるものなら、
知りたいぐらいですね。
ちなみに1月12日に行われた東大特待(1)という入試でも、
合格者が564名発表(定員30名)されています。
学校サイトによれば、東大クラスの特待合格者のようですから、
10日に発表された1997名と重複しているケースもあるのかもしれませんが、
合格ラインは450点満点中、231点。A日程とは教科ごとの配点が
違いますが、比率は同じ。時間配分が違います。
大規模で特殊な入試形態であることは間違いのないところですが、
この域まで到達するまでにはさまざまな積み重ねがあったのだと
思います。
2011年に中学募集定員を120名から240名に増やして
中高一貫に力を入れた結果、進路実績も含めてそれが
受験生に支持されたということになります。
6000名近い(延べ)合格者が、多くても学年300名台の入学者に
絞り込まれるのは実に不思議ですが
他の学校からは入試改革と出口の進路結果を併せて
ひとつの成功例とみなされていることでしょう。
もちろんこれは1月10日に入試をスタートする埼玉の学校である
という要因も忘れてはなりません。
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