2015-08-20 Thu
学校のポリシーとして一貫生も高入生もどちらも大事なウチの生徒だから、どっちが優秀とか論じたくない、というのであればいたしかたありません。
手もとにそれを分析するデータがないのであれば、合計値として論ずるだけでしょう。
でも…。でも、過去にどちらかだけのデータがあったらどうでしょう。
新たに中学を開設して中高一貫をスタートした学校が、
中高一貫の一期生に対して「そういった区分をして答える筋合いはない」と主張したら?
こういう例があります。
東京都立武蔵高校と県立千葉高校。
どちらも高校募集をしている併設型の一貫校です。
そして、どっちもかなりの進学校。
都立の場合は白鴎も、まあ両国もなんだかんだで一貫生・高入生のデータを公表しているんですが、
公立って頑なに「データはこれしかない」「これ以外は非公表」っていう傾向があるんですよね。
この都立武蔵と県立千葉も「合計のデータしかない(一貫生・高入生ごとのデータはない)」というわけです。
そうか、そういうポリシーか。
でもそれで「はいそうですか」では終わらないんですねえ。
しばらくの間は中高一貫生が卒業する前のデータと比べれば、それなりの真相がわかります。
都立武蔵は中高一貫生が卒業した後は数字が伸びています。どうして公表しないんでしょう。
「高校募集に支障がある」からでしょうか。
県立千葉は以前より数字が落ちています。
高校から入る生徒のレベルが高すぎて、一貫生がついていくのが精一杯なんでしょうか?
うーん、不利益な事実を隠ぺいしようという意図なのか、単に面倒なだけなのかわかりませんが、
こちらは私立も含めてかなりの数の実例を見ているわけですから、
真意がどこにあるか、わりと透けて見えるんですけどね。
いずれにせよ、公立高は進路アンケートに対しても、不親切です。
なぜそんな細かいことを業者に答えなければいけないのか、ですね。
決して「そんな細かいことを公表したら本校に不利益だ」ではない気がします。
卒業生の進路に対して説明責任を負わない学校って、
受けて大丈夫なんですかね。
メニューは示さないが「味には自信あり。まかせとけ」なんていう飲食店といっしょかな。
古いタイプ、というんですか。
まず相手を信じることから始めなければいけない。
でもって、不満足な内容だったらどう責任取るんでしょうね。
さすがにこの点(情報公開のハードル)では私立のほうが公立よりやや勝っていますけどね。


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