2015-07-28 Tue
かつて担当していた受験情報誌のキャッチフレーズに「中高一貫を目指すなら」というフレーズがついています。
中学受験=中高一貫校受験だと思っている方がいまだ多いかもしれません。
ですが、現実は違います。
私立中学を受験するということになれば、紛れもなく「中学受験」ですが、
学校法人によって小学校・中学校・高等学校・大学とそれぞれで募集枠があるわけです。
特に中学校と高等学校の募集枠を比べるだけでも、学校によって千差万別です。
高校募集がまったくない「完全中高一貫校」(中等教育学校も同義となる)もあれば、
中学で1クラス募集なのに、高校では8~10クラスで編成されている学校もあるのです。
つまり高校募集のほうが人数が圧倒的に多い。
そういうタイプの学校に中学から入学したら、
高校1年になったときにどうなっているでしょうか?
多くの場合は公立中学から進学してきた生徒といっしょになるわけです。
もちろん内部進学生と高校入学生でクラスを分けている学校もありますが、
分けない学校も多くあります。
さあ、学校としてはどちらの募集に力を入れているのでしょうか?
受験料や授業料のことを考えればわかるはずです。
学校情報のアンケートをとっても、卒業生の進路実績は
「中学では把握していないので、高校に問い合わせてほしい」と答える学校が
数多くあります。
つまり、中高で組織が別、というタイプの学校法人です。
受験校を決めるときに偏差値ばかりでなく、校風もちゃんと確かめましょう、
とはよく言いますが、まずはその学校の生徒構成を把握することが先決なのです。
あらためて高校入試を通過しなくても、高校進学が可能、という形態を
「一貫」と呼ぶのには無理がある、というわけです。


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