2016-01-05 Tue
さて、前日のランキングの位置関係を再掲しましょう。

先発7校に対して、
大泉、富士、三鷹、南多摩の4校の「母体校」の実績は
大泉のみ九段と同程度。
残りの3校は少し他の8校と差があります。
中高一貫化後のジャンプアップ係数は、
九段、白鴎、桜修館が3倍近い伸び、立川国際は2倍近い伸びでしたが、

それぞれの母体校は、
富士、三鷹、南多摩よりもずっと下のレベルでした。
両国・武蔵は一貫生が卒業してとりあえず1期生は前年並み。
2期生で明確な右肩上がり。
小石川に至っては、一時的に数字がダウンしたのは
何度も説明した通り。
となると、
大泉、富士、三鷹、南多摩の1期生ジャンプアップ期待値はMAX1.2あたりに
落ち着くのではないかと読みます。
特に三鷹、南多摩の中等教育学校では浪人が加わる2期生で
さらに1.2~1.3倍に伸びる可能性がありますね。
だとしても三鷹の2年後のポジションはもっとも順調に行って
いまの白鴎のあたりとなるでしょう。
東大合格が出たから頑張っているとか、そういう判断ではなく、
総合的な難関大合格者数(合格率)についての数字です。
都立中学がみんな似たり寄ったりの合格率になるのも気持ちの悪い話ですが、
格別置いてきぼりの学校が存在しない反面、突出した学校もできにくいということです。
結局は小石川が現在の数字(青山、立川をしのぐ数値)を80%近い現役進学率のまま、
継続する、がピークと見ています。
もしこの壁を超えたなら、都立全体がもう少しかさ上げされるかもしれませんが、
どう考えても11校すべてに均等に力が注がれるとは思わないほうが賢明でしょう。
となると、都立の中で、どこがもっとも将来性があるか、という選択になります。
近所に学費の安い優秀な進学校ができた、などという浅い考えでは、
せっかく運よく入学できても、「まあそこそこ」の難関大合格が関の山。
いやいや「まあそこそこ」こそが狙うところの野望なんです、
という人がいてもよいですが、同じような難関大実績を残していて、
午後入試をやっているような私立のほうが入学の難易度はずっと低いと
言えるでしょう。
もちろん私立が視野に入っていない人には理解ができないロジックでしょうけど。
ちなみに
大泉、富士、三鷹、南多摩の4校のうち、
南多摩は母体校の時代から、現役進学率が高い学校でした。
そしてMARCHには強い。この特徴を中等教育学校1期生がどう受け継ぐか
とても注目です。
また、併設型の富士はその実績値の割に現役進学率が低かった学校でした。
15年春は大きく改善されていますので、これがホンモノなら特に問題は
ないでしょう。
答えは4月に出ます。情報を入手したら、この件をまた書きたいと思っています。
それにしても母体校の1.5倍の実績値に伸ばすことは相当難易度が高い、と
強調しておきましょう。もしこれが達成されたなら、特に多摩地区の中堅以下の
私立は大ダメージを受けることでしょう。
城西、多摩地区都立中の併願校として、
かなり高い確率で受験生の視野から外れてしまうことになるからです。

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