2015-11-17 Tue
それではようやく。都立中高一貫校の学校別の進路実績推移をスタートします。別にそんなに深い何かが背景にあるわけでなく見た通り、なのですが、
中等教育学校よりは併設型のほうが構造がわかりやすいので、
白鴎→両国→小石川→桜修館の順にやってみます。
まずは白鴎。
何度も紹介していますが、都立中高一貫のトップバッターで2005年募集開始で2011年には
1期生が卒業しています。
1期生の時点で東大合格5名。
それ以外の難関大学合格実績も前年の母体校実績とは比べられない数字を叩き出し、一躍注目を集めました。

グラフにもしてみました。

中高一貫生卒業後は、まるで別の学校ような難関大実績になりました。
気づいてほしいポイントは2011年、2012年は高入生の実績も、
一貫生に刺激を受けてか、ぐっと伸びている点です。ただし2013年を境に厳しい状況になりました。
やはりこれはほかにも、都立の一貫校が卒業生を出し始めたせいなのでしょう。
いっぽうで現役進学率はこういう推移です。やっぱり高入生が苦戦していますね。

でも、ここ2、3年は現役進学率は改善しつつありますが、難関大合格の内容は停滞しています。
また高校募集は2クラス80名で「狭き門」という印象が先行し、上位生が集まることはありませんでした。
都立高校の受験生は保守的、消極的ですので、合格可能性60%程度では、
志望校レベルを下げることを検討してしまうのです。
ましてや2クラス募集では敬遠されてもいたしかたありません。
というわけで、一貫生が高入生を引っ張り上げたのも束の間の現象で、現在は都立一貫7校中、5位あたりで推移。
これでも1都3県の私立中高ではTOP60前後に位置するのですが、最近は少し人気にかげりが見られます。
都立中高一貫の中で唯一応募者1000人を切ったことがなかった白鴎ですが、
来春はその大台を割ることになるかもしれません。

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