2017-04-30 Sun
当ブログのカテゴリーに「進路データは語る」というのがありますが、
学校サイトを見ていくと、
「進路データ」の表現方法で
その学校の姿勢が見てとれます。
卒業生の進路がどうであるかの情報公開は、
難関大学合格至上主義とはまったく異質のものだと
思うのですが、進路データを情報の受け手が見つけやすい
場所に置いているかだけをとってもさまざまです。
毎年行われる大手塾十数社による共通形式の学校アンケートは
確かに詳細かつ煩雑なものなのですが、そこには
「情報の受け手」が必要としている(と思われる)
項目が網羅されています。
進路データに関する限り、学校サイトでそこまで
くわしく公開すべきとも思いませんが、
データの網羅性を比較した場合、学校間で
興味深いほどに差があるようです。
日本語の細かいニュアンスですが、
当ブログ内での用語で「進路実績」という使い方をしています。
言い換えて「進路状況」「大学合格状況」「大学合格者数」
でもあまり変わらないと思います。
進路とした場合、現役・浪人ほかの区分も含む広義になるでしょうが
どういった情報を示すかは理解できます。
ところが数十校のサイトを比較しただけですが、一部の学校は
こうした内容を「進学状況」と表記しています。
もしほんとうに進学状況なら合格者数・進学者数が併記されている
必要があるでしょう。
実際に確認してみればわかりますが、合格者数・進学者数を併記して
いる学校はごくわずかです。
これらのデータをまとめるには卒業生の協力が必須ですから、
その態勢の部分で学校差があるのでしょう。
いつか時間のあるときに合格者数・進学者数の数字を
掘り下げることができれば…
と思っていたのですが、残念ながら必要な上位校のデータは揃いません。
ただ揃わない中で見えてくることはあります。
週刊誌の特集で
「全国有名高校・進学者数こそが真の実力だ」
というような記事を読んだことがあります。
どうでしょうか。
キタシロは合格しても進学しない数、
つまり難関大「合格」力(とその余力)こそが実力なのではないかと思います。
もちろん東京大学に合格して実際に進学しないケースはレアでしょう。
開成高校のデータを見ると、各年度で若干名、海外大学に
進学する生徒がいるようです。
早稲田・慶應で言えば、一人で複数学部に合格するケースは
珍しくないとはいえ、2017年の公表データでは、
進学者数÷合格者数の値は早稲田12%、慶應22%。
東京大学合格者数日本一の開成高校のデータですから、
特異なのかもしれませんが、こうしたトップ校の
生徒たちが大学という進路をどう見ているか、
深く取材すると面白いかもしれません。
2017年春の各校の進路データ、特に上位校のMARCH離れが
感じられます。ただMARCH合格者数減、実績ダウンは
そのまま難関大学合格力ダウンと直結するとは限りません。
その逆もあるでしょうか…
進路データのなかなか複雑な側面です。
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2017-04-29 Sat
猫も杓子も難関中学と言います。いや、書き方が悪いですね。「難関」はあくまで相対的な
話でした。
さまざまな面で魅力的で人気のある学校は競争率が
高い、ということでした。
数字は正確ではありませんが、事実
受験者数ベースで人気上位3分の1の学校に
全受験者の3分の2が集中しているわけですから、
いたしかたのないところでしょう。
最難関校→難関校→中堅校→定員割れ校…
受験生の向かう先が均等じゃないから
こうして入試の難易度に差が出るわけですが、
どこからどこまでが「難関」で、
どこから「中堅」なのかは
客観的な定義は存在しません。
偏差値だって、テストの主催者によって
母集団が違うわけですから。
あらためて、になりますが、
そんな入口の難易度よりも進路実績のほうが
ずっと客観的だと考えます。
少なくとも付属校を除いて進学校としては
一定のレベルというものが存在しているように
考えます。
1都3県でいえば、3分の1強が
そのラインをクリアしています。
まさに
「受験者数ベースで人気上位3分の1の学校に
全受験者の3分の2が集中している」
と合致します。
あとは人気先行型と特定の理由で実績のわりに
不人気な学校がそれぞれ数校程度
存在するだけです。
この客観的であるはずの
「卒業生の進路」と「進路指導」が
学校サイトでどう扱われているかを見るだけでも
その学校の姿勢がわかります。
おっとその前に、学校サイトを広報ツールとして
どう活用すべきかという考え方の差が
よくわかると思います。
もうそこで一部の学校はすっかり時代に追いつけていない、
そんな気になったりもしますね。
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2017-04-28 Fri
一定のインターバルで定期的にここへ戻ってくる気がしています。
自分の不変の価値観、みたいなもんでしょうか。
学校選び。
進路実績がすべてじゃない。
東大合格者数がすべてじゃない。
よく聞くフレーズです。
まさにその通りでもあり、全然その通りじゃないと
も思います。
予備校チックに受験対策をがんがんこなして
実績を出す。
大学受験対策に時間をかけるために、授業の進行が
早く中学時点から先取り学習をどんどん進める。
そんな進学校になんか魅力はない。
まあ一理あるような気もしないではありません。
でも勉強を頑張らない学校は大学合格実績は出ません。
ただ、受験対策だけが「勉強」でもないと思います。
さまざまな学びが存在します。
よく言うのは部活を見る、文化祭・体育祭などの学校行事を見る。
すると各校の「取り組み方」がわかります。
部活や行事に対する一生懸命さは高い確率で「学び」にも
反映するのではないでしょうか。
本校では人間教育に力を入れていて、進路対策は二の次。
幸いなことに卒業生の人物像を評価されて、
多彩な大学から推薦枠をもらっている。
そんな学校もあります。
下手に競い合うよりも用意された枠に収まったほうが
ラク、なのではないでしょうか。
勉強が苦手なので、あえてそこにチャレンジしない場合も
あるかもしれません。
では勉強以外にチャレンジしていることは何でしょうか。
いずれにしろ建前は建前で現実は現実でしょう。
しかしながら、押さえるところを押さえないで
私立の学校にはさまざまに個性的な教育があっても
いいじゃないか、と言われると単なる自己正当化のような
気がしてなりません。
残念ながら世の中のニーズは難関中学。
これ自体も短絡的だったりしますが、難関中学以外にも
その子にあった道があるから、しっかり見つけて!なら
キタシロの場合、中学受験をしない道だって
ありますよ、とこう思います。
そうそうある学校が進路実績の推移をサイトに掲載していました。
実績チェックのリストに入っているぐらいですから、
中堅以上の学校です。順調に伸びていますというグラフでした。
その最新データは2013年のもので、
それ以来更新されていませんでした。
きっと募集意欲がないんでしょう。
そのベースで私立の魅力を語るのは意味がないと思っています。
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2017-04-27 Thu
次の話題の流れを最新の大学合格実績と予定していたのですが、各校のデータまとめの状況を見るとまだだいぶかかるようです。
連休明けには…と思っていたら甘かった。
そんな感じです。
まあ、例年はせいぜい5月後半に作業をしていましたので、
そんなにあせって進めることもないわけですが。
独自ドメインのほうでも書きましたが、週刊誌に集計されている
学校別の早慶上智の合格者数はかなり誤差があることが判明。
AOや推薦の数字が含まれていないために、
その部分では合格者数が増加する学校が続出しています。
にもかかわらず。
ここまで集計対象としている進学校の4割強の公式発表を
確認しましたが、かなり難解な状況です。
何が難解かというと前年よりダウンしている学校が多すぎるのです。
あくまで実感としてかもしれないと思い、
そのすでに判明している4割強の学校をチェックしてみたところ、
75%が実績ダウン。
普通に考えたらアップ&ダウン五分五分なのが普通でしょう。
判定値の増減がわずかな学校(10%以内)を除くと
はっきりダウンしている学校の比率はさらに高くなります。
前年の半分以下という学校さえ見つかります。
もちろん前年ベスト更新した反動というケース
(もしくは前年が悪すぎたというケース)もあるので
いちがいに言えないのですが、それにしても
こういった年は記憶にありません。
つい数年前までMARCHはどの学校も伸びているので、
まずその部分はデフォルト。
そう思ってました。デフォルトの中で下がっている学校ほど
地雷校…。どうもことしは様子が違うようです。
まずひとつに上位校ほど私立大学をたくさんは受けなくなって
いるのではないでしょうか。よって、受ければ数字は
伸びるが、行かないから受けない→第一志望はあくまで国立大…
もちろん学校個々の事情があるとは思います。
MARCH実績のダウンが判定値のダウンにつながりやすい傾向も
あるので、7年間推移の順位で見てみると…
国公立大実績が過去7年で最低という学校の数が
もっとも多いのです。
ただMARCH実績が過去最高という学校も数校なので
何ともいえません。
というわけで未確定なものをここでくどくど説明しても
始まりません。
各校のサイトを見ていて感じるのは、
進路状況を淡々と公表している学校のほうが
実績は安定しているということ。好印象。
もちろん例外もありますが、「伸びている!」と
ビジュアル化している学校のほうが
最新実績の公表が遅れているか、もしくは
卒業生の母数が増えていたり(=比率は下降)するようです。
せっかく3年連続上昇!と自サイトで紹介したのに
振り出しに戻ってしまった学校は
広報担当者の心中察するに余りあります(笑)
というわけで全体像は…
あせらずゆっくり解析することにしますね。
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2017-04-26 Wed
志望校合格率100%じゃなくて、合格数÷受験数の値が高い塾がすごい塾でしょう。
そんなほんとうの数字はどこにもありません。
そんな数字が世の中に流れたら塾は商売ができません。
よけいに「受かりそうな学校しか受けさせない」
みたいな話になってしまいます。
もしくは「どこを受けても受験生の自由。そのかわり
責任は持てない」となってしまいます。
すべての受験生が「開成に受かりたい、桜蔭に受かりたい」
なんて夢のまた夢。
高嶺の花の最難関校だけを見るのではなく、頑張って手が届く
範囲で率を上げていく、そこが塾長(教室長)の腕の見せどころ。
全勝は不要なんです。
もし仮に第一志望が高嶺の花だったとしても、
次善の学校を受験生がちゃんとチョイスできるように
さりげなく塾が仕向けていく。
そのための保護者とのコミュニケーションを欠かさない。
決して塾が薦めてくれたから志望校に…ではなく
納得づくで受験態勢に入る。
それらが兼ね備わってデキル塾ということです。
経営の側から見れば、全教室に人的資源を投入するわけには
いきません。選択と集中が必要になってきます。
そこのところは受検生としても大人の事情をふまえて
自己責任というわけです。
いまさら蒸し返すなら、受験情報誌の誌上で
ある難関中の併願パターンを例示するとなったときに、
「もしアルバイトの講師だったとしても、ちゃんと
受験生を導けるように」データをまとめてほしいと
言われたわけです。
いくら選択と集中でもそれは無理筋。
そういう意味では塾における学校選択力・進路指導力には
限界があって、だからこその塾ごとの傾向、情報提供と
なって当然です。
その上でやはりトップ100進学校+有名大学付属で
平均合格数が2.0は欲しいわけです。
そして1月入試や午後入試だけでこのラインをクリアしても
胸を張れません。
編集部を離れて中小塾にくまなく合格データの提供を
依頼することはなくなってしまい、最新データでは
ありませんが、
在籍者数100名未満の塾で、平均合格校数が2.5を超える塾が
いくつかありました。こういった塾は規模が小さいからこそ、
個別対応ができているとも言えます。
でもその数は決して多くありません。
そしてさらに重要なことがもうひとつ。
中学受験で万が一不首尾でも高校受験までアフターフォローする
塾ほどこの平均合格数は伸び悩んでいるように見えました。
中学受験には対応するが、高校受験がメインという塾も多いのが
現状ですから。
そして個別指導専門塾も難関中合格実績を公開している塾は
あまり見かけません。あくまで大手塾の駆け込み寺的な
位置づけだからかもしれません。
そういう意味で(特に首都圏の)中学受験は特殊です。
なぜ中学受験をするのか
その大局を見失い、せっかくの時間と努力を
無駄にしてしまわないためにも、
保護者には段階を踏んだ「覚悟」が必要だと思います。
というわけで、各校の受験者数の増減の背景に大手塾の意向が
反映している的な話題の流れも今回でひとまず
終了します。
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2017-04-25 Tue
全滅は避けたいとしても、合格しても進学する意思がない場合は悩ましいところです。
東京・神奈川生が千葉・埼玉などの1月入試を受ける場合は、
腕試し、場慣れ的な構えかもしれませんが、2月3日以降の後半日程になると
志望順位がどうのこうのは言ってられなくなります。
1校合格することでリズムがよくなる場合もありますが、必ずそうなるとも
言い切れません。
さて、とりあえず1校押さえる、と言ってもピックアップしているのは中堅以上の
進学校がほとんどですが、合格者の多い学校、600名以上の学校の中から、
トップ3塾の占有率を調べてみました。

青=サピックス、赤=早稲田アカデミー、緑=日能研
宝仙学園は積み上げが低いですが前にも書いたように都立中志望の併願校で
enaの占有率が33.8%とトップ、2位は栄光ゼミナールで15.3%。
日能研の「押さえ」が手堅い気がしますがどうでしょうか。
この中で占有率が40%を超えているのは
浦和明の星、渋谷幕張→サピックス
開智、大宮開成、淑徳与野→日能研
のようです。
5校中4校が埼玉校、残り1校は千葉ですね。
それにしても栄東は3塾で4000名の合格者とは
桁外れ。それでも総数の7割弱とは驚きです。
もし占有率を募集定員を基準に語ると
とんでもないことですよね。
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2017-04-24 Mon
話はいったんその流れからこの話題へ。とてもわかりやすい展開ではないかと思います。
明日の予告編ではないのですが、
こんなデータ。合格者数の多い学校。

募集定員はきょうは割愛しますが、なぜこれだけ多くの合格者を
発表するかわかりますよね。
合格者の多い中学で合格者を確保しておく…
そして志望校合格率は100%…
そうです。誰も第一志望合格率100%とは言っていません。
でも実際には大手塾は志望校合格率100%!ではないのです。
塾として避けたいのは全滅、受験校全不合格。
だからといって保護者と受験生が進学したくない学校に
合格させても始まりません。
実際には第二志望以上合格率90%なら極めて優秀な塾でしょう。
とはいえここにもロジックがあります。
塾のお薦め校を上位志望校化させることで達成率が上昇します。
かくして志望校→受験校決定に塾側は多大な影響力を持つという
ことがわかります。
塾のお薦め校もひとつの情報ととらえるか、不合格を極端に恐れるか
そこが分岐点かもしれません。
首都圏の中学受験生は平均して6~7校受験すると言いますが、
これはあくまで出願ベースのことで、実受験校数ではありません。
では、平均的な合格校数は何校でしょうか。
非常に優秀な塾でも2~3校だと思われます。
大手塾では2校を割るケースもあるようです。
今回塾別合格者数集計に際して140校あまりの進学校・付属校で
調べましたが、サピックスは2.4校という数字でした。
かなり高い数字です。
各塾の「志望合格率」の中身こそが重要だったりするのです。
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2017-04-23 Sun
ここまでの話、やっぱり難関中ならサピックスかあ、大学付属は早稲田アカデミーが強いわけだ、神奈川なら
まず日能研…そういった短絡的な話をしたいのではありません。
とりあえず最終的にどの学校を受けようか、
決まっていないので確率の高い塾を選ぼう、という
話でもありません。
実は教室によってもパフォーマンスに差はありますから、
その大手塾の通いやすい近くの教室でベストな選択かというと
これはもう運不運です。
ただ、こうして塾同士で受験生争奪戦が行われている以上、
ターミナルにある重点教室には優秀な講師が集まるのは
自明の理です。
逆転の発想でそういった競争の激しい場所はわが子に向かない、
と考えるケースもあるかもしれませんが、そもそも
中学受験そのものがそういったシビアな環境ですから、
わざわざ合格率の低い教室を選択する道理はないと思います。
きょうは第一志望比率の少ない学校、つまり
入試回数が多いとか、午後入試に力を入れているとか
そういう特色のある学校をピックアップしています。

青=サピックス、赤=早稲田アカデミー、緑=日能研
ご覧の通り、総受験者数が多い学校(都内)を選びましたが
合格者占有率は実にバラバラです。
宝仙学園は都立中志望者が併願している兼ね合いで
enaの占有率が33.8%とトップです。2位は栄光ゼミナールで15.3%。
つまり第一志望以外でどこで合格を押さえるか、
午後入試の受験校はどこがおすすめか、
こう考えるとそれぞれの塾の色が見えるような気がします。
これを反対側、学校の側から考えた場合、
どうすれば高い偏差値をキープできるかを考えると…
そこにも募集戦略が少なからず存在すると見ます。
午後入試の成功のためには
とにかく大手塾から多くの受験生を送り込んでもらうに
こしたことはありません。
進路実績の推移とこうしたトップ塾の占有率を
並べてみて、感じるものがあります。
学校が塾の味方か、塾が学校の味方か。
いやお互い持ちつ持たれつですね。
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2017-04-22 Sat
PART5の今回は日能研の占有率が高い学校です。とりあえず進学校上位+人気付属校で占有率1位は以下の通り。
まずは占有率グラフ。

青=サピックス、赤=早稲田アカデミー、緑=日能研
今回は3塾のみの比較ですから、積み上げの合計が
少ない学校は3塾以外の合格者も多いということになります。
続いて一覧表。

★は神奈川の学校、★は女子校
リストの中には17校あり、
このうち女子校が13校、神奈川の学校が8校です。
「日能研が占有率1位」という事実のみを
重く受け止める必要はないと思うのですが、
サピックス+早稲田アカデミーが
どれだけ連動しているか、を見ていくと、
一定の傾向、塾勢力図の現況が
一目瞭然のような気がします。
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2017-04-20 Thu
さて2日連続でサピックスの合格者占有率の高い学校を29校紹介しました。
11位から29位のレンジでは、
3年前とのデータ比較で
サピックス→21.2%増、早稲田アカデミー10.4%増、日能研25.3%減。
合格者実数では日能研の減少以上に、
サピックス、早稲田アカデミーが合格者を増やしています。
あたかも、両塾が競い合って特定の難関中を狙い撃ちしている
かのようです。
サピックスが強い難関中では早稲田アカデミーも強いの
法則が成り立ちそうですが、
それでは早稲田アカデミーが占有率1位の中学では
合格者比率はどうなっているでしょうか。

青=サピックス、赤=早稲田アカデミー、緑=日能研
補欠合格、繰り上げ合格その他の要因で合計の占有率が100%を超えているケースがあります。
7校ピックアップされましたが、武蔵を除き
すべて大学付属校でした。
早稲田、早大学院では僅差でサピックスに首位を譲りましたが、
占有率30%超の学校は計7校ありました。
しかしながら、実は日能研が占有率30%以上で合格者比率1位の学校は
早稲田アカデミーの倍以上あるのです。
もっとも興味深い核心の部分はそこではないでしょうか。
1日更新を休みますが、この話題PART5へ続きます。
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