2016-09-20 Tue
言うまでもなくすべての学校に対して中立に語ることは難しいわけです。「人間」を介さずに学校を客観的に知る、ということはありえません。
機械が生徒を教えているわけではありませんから。
人間が人間を教育しているのが学校です。
だからこそ客観的な材料を求めてデータを分析するわけです。
さて、思考の王道にのっとって、立場を変えてみましょう。
受験生やその保護者や塾関係者に知られる立場の
学校関係者ならどうでしょう。
すべての対象者に自分の学校をよく思ってほしいでしょう。
否、という学校は存在するのでしょうか。
(厳密にはしますけどね…笑)
ただ相手が際限なくあれもこれもカンペキを望んだら?
高い進路実績も、充実した学校行事も、そして入学試験の難易度も…。
・プロとして望まれてもできないものはできない
という開き直り。そして
・どんなに努力しても何も報われないので頑張るだけ無駄という諦め
人間だからこそ、限界はあるわけで、本音ではこう思うのかもしれません。
説明会はほぼ自由に参加できますが、
当然ながら取材を申し込んだ場合、対応したらどういう展開になるか、を
ふまえての対応ですから、あら探し、悪口が目的なので学校を見せてください、
はありえないわけです。
とりわけ広告企画でその学校のダメな部分が見えてこないのは、
取材者側もそれを知っても仕事に活きないからかもしれません。
自分の経験を振り返っても、記事にする前提なしに気楽に訪問した
ときほどいろいろなものが見えたりします。
また、何度も足を運ぶと情が移ることもありますからね。
誰だって親しくなったら「頑張れ」と思うわけです。
まあ、それを裏切られたらインパクトも大きいですけど。
まず募集の鉄則は「相手に好感を持ってもらう」ではないでしょうか。
だがしかし。
見える相手ならともかく、見えない相手に好感を持ってもらうのは
かなり難しい作業です。
ここでつい油断が生じます。
相手の受容力も千差万別で、同じ作業ですべての相手が好感を
持つとも限りませんからね。
募集担当の立場から保護者のひとりひとりを見極めて
接するのは大変煩雑な作業ですが、ただそれに比べて
塾関係者に接する場合、1年限りのお付き合いではないわけで、
どういう相手か見極めるのは軽んじてはいけないのです。
仮に保護者も数百人(以上)、塾関係者も数百人とすれば
どちらもいちいちたいへん。
ここですね、道が分かれるのは。
塾関係者も当然優先順位があり、学校情報誌を制作している
編集部・会社はさほど順位は高くないのですが、
さほど高くないからこそ「学校の対応の差」が明確になります。
優先順位にかかわらず、同じ対応しかしない、
もしくは優先順位そのものが存在してない学校は
慢心でしょうか?
先にあげた2項目
・プロとして望まれてもできないものはできない
・どんなに努力しても何も報われないので頑張るだけ無駄という諦め
この精神が自然に生徒に伝わってしまうとしたら???
まさに地雷校と言えるのです。
取材者は断片しか見ませんが、その断片がどれだけ大切かを
知っている学校は一期一会の大切さをよく知っています。
そして学校情報誌は年に1回の確実な出会いです。
きょうは最後に前回紹介しなかった
アンケート回答エピソードのリンクを
紹介します。
記事No.で115,117,126,127,129,130,131
それぞれ、去年の11/7,11/14,11/20,11/23,11/24,11/28,11/30
に公開した記事です。
10本のエピソードを2本ずつ5回。
そのほかに中締めとまとめで全7回でした。
学校な先生が大変な仕事なのはわかりますが、
膨大な機会のなかから記憶に残るインパクトを
思えば、毎日の仕事って日々油断できないものだという
ことがわかるかもしれません。
→【アンケート回答エピソード1&2】たまたまの凡ミスを責めるつもりはありません。(11/7)
http://chujdeepinside.blog.fc2.com/blog-entry-115.html
【アンケート回答エピソード3&4】その場しのぎは学校のためにならないような気が…(11/14)
http://chujdeepinside.blog.fc2.com/blog-entry-117.html
【アンケート回答エピソード5&6】俺様がルールだ、締め切りだ。それが悪いかっ!(11/20)
http://chujdeepinside.blog.fc2.com/blog-entry-126.html
【アンケート回答】自分の都合と相手の都合のすり合わせ、そして交渉力・コミュニケーション力(11/23)
http://chujdeepinside.blog.fc2.com/blog-entry-127.html
【アンケート回答エピソード7&8】新しい校長名は時期が来るまでヒミツです。(11/24)
http://chujdeepinside.blog.fc2.com/blog-entry-129.html
【アンケート回答エピソード9&10】都合が悪くなったらバックれようの精神?学校なのに?(11/28)
http://chujdeepinside.blog.fc2.com/blog-entry-130.html
【アンケート回答エピソード・まとめ】正直に答えると、学校にとって不利になる!…???(11/30)
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2016-06-15 Wed
無料記事のほうは、どうも同じような話の繰り返しになっているようですが、難関大合格実績なんて、ただの数字だ、などと思わないでください。
数字をいじくって何が楽しいのか、という人が必ずいる気がします。
そもそも、毎回分析しつつ、
「これ間違った分析になってやしないか?」
と心配しながら数字をインプットしています。
人間ですから68を88とエクセル入力してしまう…ことがゼッタイないとは
言いません。
でも、だからこそ、「平均値」で論じているわけです。
突出したケースは丸めまくっているわけです。
それでも特定の傾向がはっきり見てとれる…。
そういったケースの抽出です。
ときどき、進路実績なんか気にしない、という人がいますが、
なんかそういう人ほど「東大1名」に反応しているような気がします。
で、こちらの感覚としては、
「3カテゴリーで自己ベスト更新」
…なんかおかしいんじゃないか? 偶然がいくつも重なっただけじゃないか?
来年は反動で落ちるんじゃないか?
こういう感覚です。
ですから、2年連続伸長、3年連続伸長、5年で3回自己ベスト…
これが実数ではなく比率だとしたら、間違いなく伸びている学校、
と確信に変わります。
その逆で、2年連続合格率ダウン。
7年間の数値の順位が近3年で、7位、4位、6位…。
ベストが出たのは何年前?
そういうふうにも思います。
でも、ガンガン上昇している学校は、
さすがに生徒に負荷がかかっているんじゃないのかな?
ついていけない生徒はどうフォローしているのかな?
つまりは全体のバランスです。
全体のバランスは全体を知らないと見えてきませんね。
一部だけを深く掘り下げても見えてきません。
いっそのこと、難関大合格実績以上の
「いちばん大切なこと」が
保護者にしっかり伝わって、その上での第一志望だったら、
どんなにすっきりすることでしょう。
生徒ひとり一人個人差はありますが、一生懸命勉強して
行きたい大学に進学する…進学できるように
バックアップしているということがちゃんと伝わって
いるかどうか、時間があれば学校サイトのミスリードも
話題にあげたいぐらいです(笑)
そうそう、私立の中でもTOP100には程遠い底辺校で
実際にあるケース。
学年100人に遠く満たない不人気校でも四年制大学に進学する
生徒がいるわけです。
学年の3割程度の推薦枠を希望者で奪い合い。
一般受験で合格する生徒は片手にあまるぐらいの学校が
存在します。
難関も中堅もとてもムリ…
と最初からあきらめてしまっているわけですね。
まあ、極端なケースです。
全員が東大を目指す必要はないので、
ちゃんとやりたいことを見つけて、それに応じた進路を
選び取れるように中高一貫校には頑張ってほしいものです。
どうしても進路を決められない生徒だけ、
「少しでも偏差値の高い大学に、とりあえず進んでおいて
可能性を広げて時間を稼ぐ」
そういう作戦もまあなくはないですけどね。
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2016-05-26 Thu
それでは付属校系のエピソードをもう少し。大学の付属校が男子校・女子校というケースはほとんどありません。
大学が女子大なら別ですが、系列の大学が共学であれば、
付属校も共学でなければいけないということですね。
編集部時代にこの大学に広告営業をしにいったスタッフから
聞いた話ですが、各地の高校へ(大学の)プロモーションをするにあたって、
本学を第一志望にするような生徒たちを発掘できるような企画を
ぜひお願いしたいと言われたそうです。
早慶ならいざ知らず、MARCHクラスでも明確な第一志望はさほど
多くないということを知らずにこの大学担当者が言ったのか、
別の意図があったのかはその現場にいなかったのでわかりません。
確かに一時期は…
(有料エピソード部分)
うちも中学受験から参入したい、優秀な学生を確保するためには
中学募集からやらないとダメだろう、と大学側が安易に考えているような
気がします。

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2016-05-26 Thu
なんか流れ的に付属校論から離れられませんが。数年前、ある付属校で不祥事が起こって新聞沙汰になりました。
不祥事は教員の生徒に対する不適切な対応だと記憶しています。
これは直接、今回の学校のエピソードではないので、紹介するのは
どうかという部分もありますが、
こういうことでしょ?と思うので。
この事件のあと、その付属校の校長先生は更迭され、
別の先生が校長に着任しました。
聞いたことのある名前だったので調べたら、現役の別の付属校の校長先生でした。
兼任でした。
それは急な人事ですから、適材がいなかったのかもしれませんが、
付属ってそうなのか、と思いました。
さて、今回エピソードを書く付属校、前身は女子校です。
(以下有料コンテンツになります)
まあ付属校化して2年3年じゃそこまで期待するのも、ということでしょうね。
実績アップはやはり入学時の偏差値上昇頼みのようです。

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2016-05-19 Thu
ちょうど付属校の話題を取り上げていたので、きょうはエピソードの残りのもう1校も付属校の話にします。ここまでの付属校の流れで出てこない学校の中から、
今回は日本女子大附属を取り上げます。
日本女子大附属の推薦進学率の推移は
以下のようになっています。
(この間、有料コンテンツ)
難関大の7年間推移は以下のようになっていて、
(この間、有料コンテンツ)
学校の回答は見事に
「どの層が内部進学希望で、どの層が他大志望かは一概には言えない。(学部によっての差も見られない)
でした。

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